不動産を売ろうとしたら権利証(登記済証)を紛失していた。知合いに保 証人になってもらって保証書で登記した、という人がおられると思いま す。その保証書です。
オンラインの話が出ましたので、「インターネット登記情報提供サービス」について触れておきます。法務省の外郭団体(財)民事法務協会がサービスしています。
このサービスを利用するには、@(財)民事法務協会と情報提供契約(利用者登録)を行い、サービスを利用する方法と、Aクレジットカードの即時決済により一時利用する方法があります。
*不動産登記法改正−−−2
・登記済証(権利証)−−−売買の場合を例にとれば、所有権移転登記という申請をして売主から買主の名前に変えるわけですが、この登記申請のときに、売渡証書かまたは申請書の副本(申請書のコピー)をつけて法務局に出す。
登記が終わると、売渡証書かまたは申請書の副本のどちらかに、法務局が法務局の大きなハンコ−−−紋所を押して、そのときの年月日、受付番号を付けて返してくれる。
これが登記済証、俗にいう権利証なんです。
このときの買主が、今度は売主になったとき、この紋所をなんと心得る!と、この権利証を法務局に提出すれば、ははぁ〜、この売主はにせもんではない、本物だと判断するんです。といったものがいままでの権利証だったんです。
この権利証、今回の改正で、すぐなくなるわけじゃないんです。
オンライン申請ができる法務局に指定されるまでは、この紋所はどんどん出されるんです。つまり段階的に廃止されていくんです。
*不動産登記法改正−−−3
・登記識別情報
オンライン申請ができる法務局に指定されると、登記済証(権利証)の代わりに「登記識別情報」と「登記完了証」というものがもらえるんです。
この紋所が目に入らぬか〜の江戸時代から、一挙に平成時代の最先端−−12桁の英数字パスワードの紋所が目に入らぬか〜となるのです。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・従来の「保証書制度」(権利証をなくしたとき保証書で登記する。)が廃止されました。
そのかわり「事前通知制度」が導入されました。これは次のような事件を防ぐことを目的としています。
・土地所有者本人の知らぬ間に、本人の土地が売られていたというような
*不動産登記法改正−−−4
・土地所有者本人の知らぬ間に、本人の土地が売られていたという事件
その手口は?
住民票は認印で簡単に転出、転入届けを出せることを悪用するわけです。
土地所有者Aさんの知らぬ間にAさんの住所をA市からB市に移す。B市で印鑑届けを出しておき、住民票、印鑑証明の交付を受ける。
あと権利証があれば万事OKですが、権利証がありません。
そこで保証書で登記するわけです。
法務局は「こんな登記が出ておりますが間違いありませんか。間違いなければ実印を押して法務局に提出してください」と通知をB市に出します。
B市には犯人がおり、これでOKとばかりに実印を押して法務局に提出します。
A市に住んでいるAさんは、このことに気が付きません。何かの件で住民票をもらいに
A市へ行き、市の職員から「あなたはB市に引っ越されたでしょう。」「えええぇぇぇ」ということになります。
*不動産登記法改正−−−5完
・保証書制度が廃止され、新たに「事前通知制度」ができました。
・「事前通知制度」
登記識別情報(登記済証)を紛失し、登記申請時、法務局に提供できない場合、法務局は、登記手続きを進める前に、申請人の住所あてに「登記申請しましたか?」という事前通知を、本人限定受取郵便(法人の場合は書留郵便)で出します。
申請人がこの通知に実印を押して、法務局に届けた段階で、法務局は登記手続きを進めるという制度です。
・今までの保証書制度と変わったところ
1.保証書というものを提出しなくていいようになった。つまり保証人2人の署名実印の押印が不要になりました。
2.登記申請前3か月以内に、申請人が住所を移転している場合、前の住所地にも通知(「前住所通知」)を出します。これは転送不要郵便として郵送されます。
3.司法書士、土地家屋調査士等、申請を代理する職業の者が、申請人本人を確認し、確認したことを証明する情報(書面)を法務局に提出した場合は、法務局は、申請人本人に「事前通知」を出すことなく、登記手続きを進めます。
4.公証役場の公証人が、申請人本人を確認し、認証する。その認証書を登記申請時に
申請書に付けることにより、法務局は、申請人本人に「事前通知」を出すことなく、登記手続きを進めます。