根抵当権1・民法不動産関係基礎知識

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*根抵当権(ねていとうけん)1(民法)

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*根抵当権(ねていとうけん)1(民法)


*根抵当権とは

根抵当権とは、抵当権の一種です。抵当権は特定の債権、住宅ロー

ンなら1000万円、2000万円というふうに金額(債権金額)

が決まっています。根抵当権は、債権金額は決まっていません。た

だ最高額が決まっています。これを極度額(きょくどがく)といい

ます。銀行からいうと、これ以上は貸しません、という額のことで

す。

なぜこのような根抵当権があるんでしょう。会社などは、銀行ロー

ンなどと違って、継続的に借りたり返したりする必要があります。

その度に債権金額を特定して抵当権を設定していてはたまりません。

設定登記の費用、登録免許税等、非常に高くつきます。通常、全部

債務者が負担することになります。債務者である会社等は根抵当権

は非常にありがたいものです。1回根抵当権を設定すれば、その中

で借りたり返したり何回でもできます。債務者にとっては、神様仏

様です。(笑)


しかし、この根抵当権の不特定の債権の範囲は、継続的、一定の種

類の取引によって生ずるものに限定されています。(民法398の

2)



(参考)


【抵当権の実行】

債務者が返済不能になり、債権者が、債権回収のため抵当権に基づ

き抵当物件を競売することになります。このことを抵当権の実行と

いいます。



【物権】


・民法で定める物権

所有権、用益物権、担保物権、占有権の4種です。


・民法で定める担保物権

留置権、先取特権、質権、抵当権の4種です。




【民法】



    第四節 根抵当

(根抵当権)

第三百九十八条の二  抵当権は、設定行為で定めるところにより、

一定の範囲に属する不特定の債権を極度額の限度において担保す

るためにも設定することができる。

2  前項の規定による抵当権(以下「根抵当権」という。)の担

保すべき不特定の債権の範囲は、債務者との特定の継続的取引契約

によって生ずるものその他債務者との一定の種類の取引によって生

ずるものに限定して、定めなければならない。

3  特定の原因に基づいて債務者との間に継続して生ずる債権又

は手形上若しくは小切手上の請求権は、前項の規定にかかわらず、

根抵当権の担保すべき債権とすることができる。

(根抵当権の被担保債権の範囲)

第三百九十八条の三  根抵当権者は、確定した元本並びに利息そ

の他の定期金及び債務の不履行によって生じた損害の賠償の全部に

ついて、極度額を限度として、その根抵当権を行使することができ

る。

2  債務者との取引によらないで取得する手形上又は小切手上の

請求権を根抵当権の担保すべき債権とした場合において、次に掲げ

る事由があったときは、その前に取得したものについてのみ、その

根抵当権を行使することができる。ただし、その後に取得したもの

であっても、その事由を知らないで取得したものについては、これ

を行使することを妨げない。

一  債務者の支払の停止

二  債務者についての破産手続開始、再生手続開始、更生手続開

始又は特別清算開始の申立て

三  抵当不動産に対する競売の申立て又は滞納処分による差押え


(根抵当権の被担保債権の範囲及び債務者の変更)

第三百九十八条の四  元本の確定前においては、根抵当権の担保

すべき債権の範囲の変更をすることができる。債務者の変更につい

ても、同様とする。

2  前項の変更をするには、後順位の抵当権者その他の第三者の

承諾を得ることを要しない。

3  第一項の変更について元本の確定前に登記をしなかったとき

は、その変更をしなかったものとみなす。

(根抵当権の極度額の変更)

第三百九十八条の五  根抵当権の極度額の変更は、利害関係を有

する者の承諾を得なければ、することができない。

(根抵当権の元本確定期日の定め)

第三百九十八条の六  根抵当権の担保すべき元本については、そ

の確定すべき期日を定め又は変更することができる。

2  第三百九十八条の四第二項の規定は、前項の場合について準

用する。

3  第一項の期日は、これを定め又は変更した日から五年以内で
なければならない。

4  第一項の期日の変更についてその変更前の期日より前に登記

をしなかったときは、担保すべき元本は、その変更前の期日に確定

する。

(根抵当権の被担保債権の譲渡等)

第三百九十八条の七  元本の確定前に根抵当権者から債権を取得

した者は、その債権について根抵当権を行使することができない。

元本の確定前に債務者のために又は債務者に代わって弁済をした者

も、同様とする。

2  元本の確定前に債務の引受けがあったときは、根抵当権者は、

引受人の債務について、その根抵当権を行使することができない。

3  元本の確定前に債権者又は債務者の交替による更改があった

ときは、その当事者は、第五百十八条の規定にかかわらず、根抵当

権を更改後の債務に移すことができない。

(根抵当権者又は債務者の相続)

第三百九十八条の八  元本の確定前に根抵当権者について相続が

開始したときは、根抵当権は、相続開始の時に存する債権のほか、

相続人と根抵当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始

後に取得する債権を担保する。

2  元本の確定前にその債務者について相続が開始したときは、

根抵当権は、相続開始の時に存する債務のほか、根抵当権者と根抵

当権設定者との合意により定めた相続人が相続の開始後に負担する

債務を担保する。

3  第三百九十八条の四第二項の規定は、前二項の合意をする場

合について準用する。

4  第一項及び第二項の合意について相続の開始後六箇月以内に

登記をしないときは、担保すべき元本は、相続開始の時に確定した

ものとみなす。

(根抵当権者又は債務者の合併)

第三百九十八条の九  元本の確定前に根抵当権者について合併が

あったときは、根抵当権は、合併の時に存する債権のほか、合併後

存続する法人又は合併によって設立された法人が合併後に取得する

債権を担保する。

2  元本の確定前にその債務者について合併があったときは、根

抵当権は、合併の時に存する債務のほか、合併後存続する法人又は

合併によって設立された法人が合併後に負担する債務を担保する。

3  前二項の場合には、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確

定を請求することができる。ただし、前項の場合において、その債

務者が根抵当権設定者であるときは、この限りでない。

4  前項の規定による請求があったときは、担保すべき元本は、

合併の時に確定したものとみなす。

5  第三項の規定による請求は、根抵当権設定者が合併のあった

ことを知った日から二週間を経過したときは、することができない。

合併の日から一箇月を経過したときも、同様とする。

(根抵当権者又は債務者の会社分割)

第三百九十八条の十  元本の確定前に根抵当権者を分割をする会

社とする分割があったときは、根抵当権は、分割の時に存する債権

のほか、分割をした会社及び分割により設立された会社又は当該分

割をした会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を

当該会社から承継した会社が分割後に取得する債権を担保する。

2  元本の確定前にその債務者を分割をする会社とする分割があ

ったときは、根抵当権は、分割の時に存する債務のほか、分割をし

た会社及び分割により設立された会社又は当該分割をした会社がそ

の事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該会社から承継

した会社が分割後に負担する債務を担保する。

3  前条第三項から第五項までの規定は、前二項の場合について

準用する。

(根抵当権の処分)

第三百九十八条の十一  元本の確定前においては、根抵当権者は、

第三百七十六条第一項の規定による根抵当権の処分をすることが

できない。ただし、その根抵当権を他の債権の担保とすることを妨

げない。

2  第三百七十七条第二項の規定は、前項ただし書の場合におい

て元本の確定前にした弁済については、適用しない。

(根抵当権の譲渡)

第三百九十八条の十二  元本の確定前においては、根抵当権者は、

根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権を譲り渡すことがで

きる。

2  根抵当権者は、その根抵当権を二個の根抵当権に分割して、

その一方を前項の規定により譲り渡すことができる。この場合にお

いて、その根抵当権を目的とする権利は、譲り渡した根抵当権につ

いて消滅する。
3  前項の規定による譲渡をするには、その根抵当権を目的とす

る権利を有する者の承諾を得なければならない。

(根抵当権の一部譲渡)

第三百九十八条の十三  元本の確定前においては、根抵当権者は、

根抵当権設定者の承諾を得て、その根抵当権の一部譲渡(譲渡人

が譲受人と根抵当権を共有するため、これを分割しないで譲り渡す
ことをいう。以下この節において同じ。)をすることができる。

(根抵当権の共有)

第三百九十八条の十四  根抵当権の共有者は、それぞれその債権

額の割合に応じて弁済を受ける。ただし、元本の確定前に、これと

異なる割合を定め、又はある者が他の者に先立って弁済を受けるべ

きことを定めたときは、その定めに従う。

2  根抵当権の共有者は、他の共有者の同意を得て、第三百九十

八条の十二第一項の規定によりその権利を譲り渡すことができる。

(抵当権の順位の譲渡又は放棄と根抵当権の譲渡又は一部譲渡)

第三百九十八条の十五  抵当権の順位の譲渡又は放棄を受けた根

抵当権者が、その根抵当権の譲渡又は一部譲渡をしたときは、譲受

人は、その順位の譲渡又は放棄の利益を受ける。

(共同根抵当)

第三百九十八条の十六  第三百九十二条及び第三百九十三条の規

定は、根抵当権については、その設定と同時に同一の債権の担保と

して数個の不動産につき根抵当権が設定された旨の登記をした場合

に限り、適用する。

(共同根抵当の変更等)

第三百九十八条の十七  前条の登記がされている根抵当権の担保

すべき債権の範囲、債務者若しくは極度額の変更又はその譲渡若し

くは一部譲渡は、その根抵当権が設定されているすべての不動産に

ついて登記をしなければ、その効力を生じない。

2  前条の登記がされている根抵当権の担保すべき元本は、一個

の不動産についてのみ確定すべき事由が生じた場合においても、確

定する。

(累積根抵当)

第三百九十八条の十八  数個の不動産につき根抵当権を有する者

は、第三百九十八条の十六の場合を除き、各不動産の代価について

、各極度額に至るまで優先権を行使することができる。

(根抵当権の元本の確定請求)

第三百九十八条の十九  根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時

から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求すること

ができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の時か

ら二週間を経過することによって確定する。

2  根抵当権者は、いつでも、担保すべき元本の確定を請求する

ことができる。この場合において、担保すべき元本は、その請求の
時に確定する。

3  前二項の規定は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めが
あるときは、適用しない。

(根抵当権の元本の確定事由)

第三百九十八条の二十  次に掲げる場合には、根抵当権の担保す

べき元本は、確定する。

一  根抵当権者が抵当不動産について競売若しくは担保不動産収

益執行又は第三百七十二条において準用する第三百四条の規定によ

る差押えを申し立てたとき。ただし、競売手続若しくは担保不動産

収益執行手続の開始又は差押えがあったときに限る。

二  根抵当権者が抵当不動産に対して滞納処分による差押えをし

たとき。
三  根抵当権者が抵当不動産に対する競売手続の開始又は滞納処

分による差押えがあったことを知った時から二週間を経過したとき
。
四  債務者又は根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けたと
き。

2  前項第三号の競売手続の開始若しくは差押え又は同項第四号

の破産手続開始の決定の効力が消滅したときは、担保すべき元本は、

確定しなかったものとみなす。ただし、元本が確定したものとし

てその根抵当権又はこれを目的とする権利を取得した者があるとき

は、この限りでない。

(根抵当権の極度額の減額請求)

第三百九十八条の二十一  元本の確定後においては、根抵当権設
定者は、その根抵当権の極度額を、現に存する債務の額と以後二年

間に生ずべき利息その他の定期金及び債務の不履行による損害賠償

の額とを加えた額に減額することを請求することができる。

2  第三百九十八条の十六の登記がされている根抵当権の極度額

の減額については、前項の規定による請求は、そのうちの一個の不

動産についてすれば足りる。

(根抵当権の消滅請求)

第三百九十八条の二十二  元本の確定後において現に存する債務

の額が根抵当権の極度額を超えるときは、他人の債務を担保するた

めその根抵当権を設定した者又は抵当不動産について所有権、地上

権、永小作権若しくは第三者に対抗することができる賃借権を取得

した第三者は、その極度額に相当する金額を払い渡し又は供託して、

その根抵当権の消滅請求をすることができる。この場合において、

その払渡し又は供託は、弁済の効力を有する。

2  第三百九十八条の十六の登記がされている根抵当権は、一個

の不動産について前項の消滅請求があったときは、消滅する。

3  第三百八十条及び第三百八十一条の規定は、第一項の消滅請

求について準用する。 


    以下省略
      民法不動産関係基礎知識 続く
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