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競売ドキュメント・不動産裁判 33 家賃不払いと賃貸借契約解除の関係 2

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競売ドキュメント・不動産裁判 33 家賃不払いと賃貸借契約解除の関係 2




*賃貸借契約解除は、家賃不払い何か月で有効か。

 最高裁の判例はどうか?




ということで

民法第1条  私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

2項   権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わな

     ければならない。

3項   権利の濫用は、これを許さない。」


民法第1条 2項、3項に基づき判決されています。


また「・・・・・等判示の事情があるときは、右賃料不払を理由

とする賃貸借契約の解除は信義則に反し許されないものと解すべき

である。」とされています。


家賃については、月額1200円X8か月=9600円

うち4800円は供託しているので

9600円−4800円=4800円

4800円−統制額超過部分=残額3000円

賃借人が屋根修理をしており29000円賃借人が負担している。

賃借人が負担している29000円を無視して計算してみると、

残額3000円÷月額1200円=2.5ヶ月となる。

家賃を2か月半滞納していても、最高裁は賃貸借契約解除を、民法

第1条3項 職権乱用を適用して認めなかったことになります。


一般に、家賃不払いが3か月程度なら賃貸借契約解除は有効になる

といわれている。この判例を根拠にして計算し、2か月半はだめ、

3か月なら賃貸借契約解除は有効になるとしているのだろうか。

そんな単純な計算ではないようだ。しかし、一応の根拠にしている

ようである。


しかし、「・・・・・等判示の事情があるときは、右賃料不払を理

由とする賃貸借契約の解除は信義則に反し許されないものと解すべ

きである。」とされています。

つまり民法第1条 2項  権利の行使及び義務の履行は、信義に

従い誠実に行わなければならない、を前面に押し出しています。




(参考)


判決の中で「統制額超過部分」とあり、「統制」という言葉が使わ

れています。これは地代家賃統制令のことです。下記に統制令につ

いて記しておきます。


*地代家賃統制令(ちだいやちんとうせいれい)


昭和21年(勅令443号)に制定されました。

戦後の著しい住宅難を背景として、地代・家賃の高騰を防ぎ、国民

生活の安定を図ることを目的としていたもの。

貸主が統制額を超えて、地代または家賃の額を契約し、または受領

することを禁止していたほか、認可を受けないで、地代家賃の額を

変更し、または受領することも禁止していました。また、この禁止

をいろいろな名目によって免れる行為や、地代または家賃として金

銭以外のものを受領することも禁止していました。

その後、数度にわたって改正されてきましたが、住宅事情も大幅に

改善され、統制の必要性が失われ、昭和61(1986)年12月

31日廃止されました。



【民法】

(基本原則)

第一条  私権は、公共の福祉に適合しなければならない。

2  権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなけれ

ばならない。

3  権利の濫用は、これを許さない。



(履行遅滞等による解除権)

第五百四十一条  当事者の一方がその債務を履行しない場合にお

いて、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間

内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。

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*【判示】(はんじ)

判決文などの中で、事実の認定や法の解釈について裁判所の判断を

示すこと。


*【信義則】(信義誠実の原則の略)

すべての人は一般社会の共同生活の一員として、お互いに相手の信

頼を裏切らないように誠意を持って行動すべきである、という私法上の

原則です。

わが国では、民法第1条2項、3項に、義務の履行だけではなく、権

利の行使についても、濫用は、これを許さない、と規定しています。


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(続く)



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